
©くろかた/MFブックス/「治癒魔法の間違った使い方」製作委員会
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『第5話 ウサト、再び森へ!』&『第6話 迫り来る危機……!』感想
第5話はウサトがスズネの修行に同行する話。
仲間とはぐれてしまい、2人っきりで夜を明かすという展開になる。
元いた世界と今の世界についての問答がされるが、
スズネのほうが明確に帰りたくない意思を持っていたのは意外な点。
取り繕った自分で接していたとはいえ、
家族や友人など彼女を心配する存在はいたハズ。
スズネは異世界に憧れを持っていたので、
今の世界にいたいという気持ちは理解できるが、
元いた世界に未練がなく、帰れなくてもいいようなニュアンスで話していた。
いくら本当の自分として自由に生きられるといっても、
さすがに割り切り過ぎな気がしないでもない。
よほどの事情があるということだろうか?
さて、そのスズネとの関係について。
最初はカズキを交えた三角関係になるのでは?
と予想もしていたが彼を慕うセリア王女という存在がいるため、
おそらくそういった展開にはならなそう。
というか、肝心のスズネがカズキよりもウサトのほうを
異性として意識しているので、たぶん正ヒロインは彼女ということなのだろう。
ウサトは治癒魔法のほかに、
年上女性に好かれる特殊能力でもあるのではないか?
第6話ではローズの過去に触れられる。
彼女は以前、大隊長という立場にいたようだが、
過去の戦いで多くの部下を失ってしまったらしい。
それがきっかけで救命団を作り上げたが、
ローズの最終的な目的は「死なない部下がほしい」というものだった。
王様から「人が求めていい領分を超えている」と言われた通り、
かなり無茶苦茶な話である。
だが、ローズという人物を端的に表しているセリフとも言える。
彼女は人の命を何よりも大切に考えており、
かつて失った部下への想いもあって、
ウサトを鍛えているということなのだろう。
キャラクターに深みが出てきたところで気になるのは、
ローズの右目を傷つけた敵の存在。
彼女は今回、単独の偵察任務および妨害工作までこなしており、
魔族側から見ても相当な実力者であるのがうかがえる。
幹部クラスでも互角に戦えそうな勢いだったので、
ぶっちゃけた話、魔王相手でない限りは
深手を負うような事態にはならない気がする。
ウサトのほうは街中で獣人のような外見少女に、
予知能力のようなもので未来を見せられる。
その内容というのがスズネとカズキが魔族の黒騎士に敗れるというもの。
おそらくウサトの行動次第で変えられる未来ということなのだろうが、
なかなか衝撃的なシーンで驚いた。
序盤はコメディ色の強い展開が続いていたが、
本格的に魔族との戦争が開始してからは、
シリアスな展開がメインになるのかもしれない。
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