【アニメ】『もめんたりー・リリィ』第10話レビュー

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第10話「もうひとりと足りない缶詰」感想

ワイルドハントから追われていた「河津 ゆり(かわず ゆり)」らしき人物は、一瞬姿を見せただけで姿を消してしまった。チーム「えみゅー」の全員が目撃しているので、見間違いということはなさそうだが、彼女の見せた不安そうな表情は自分たちの知るゆりのものではない。

一体何者なのか? というわけで、あとを追うことした一行。「吉野 さざんか(よしの さざんか)」は残された足跡から「トラッキング」が可能とのこと。アウトドアで獲物をを追いかける時に使うらしい。つーか、コイツが何者だ……。

ゆりが向かった先は地下鉄の駅構内。通路の壁を壊したような入り口を進むと、見たことも無いような施設が広がっており、そこには人間を格納するようなカプセルが何百個と並べられていた。


ゆりらしき人物と再会を果たすことはできたが、彼女には自分たちの記憶が無いことが判明する。おまけにゆりだけでなく、れんげ以外の4人と全く同じ外見で同姓同名をした人物たちも現れる。

そっくりさんの集団にこの施設について聞いてみるが、詳細はよくわかっていないらしい。一応、ワイルドハントの施設だと思われるが、何の目的で作られどう使うかもわかってない。ただ、なぜかワイルドハントが近づこうとしないので、避難場所として使っていたようだ。

そして揃いも揃って世界崩壊以前の記憶はなく、気づいた時にはここにいたというのだ。「霞 れんげ(かすみ れんげ)」と同じパターンなので、純粋な人間ではないという可能性が高い。


続いて「しらゆき ねりね」と名乗る人物が登場。彼女もここでそっくりさんと一緒に暮している様子。「ねりね」とあった瞬間れんげの頭痛が発症して、過去の記憶がよみがえり彼女が武器を手に入れた経緯が語れる。

生前の「れんげ」は、ワイルドハントに襲われているところを「ねりね」に救われたことがあるらしい。妹とはぐれてしまった「れんげ」と、「ゆり」とはぐれてしまった「ねりね」は、お互いの探し人を見つけるためにしばらく一緒にいたが、強力な敵との戦いで「ねりね」は命を落としてしまう。

「ゆり」への想いを託された「れんげ」は、「ねりね」のアンドバリを継承することになったが、その時にねりねの記憶に上書きされてしまったということだ。


つまり、時折「れんげ」の思い出に登場した「ゆり」は、「れんげ」の記憶ではなく「ねりね」の記憶だったというオチ。

時系列に沿って考えると、物語開始時点で「ゆり」が探していた「ねりね」はこの世にいなかったことになるわけだ。なんという悲惨な話……。

もちろん現在目の前にいる「しらゆき ねりね」は別人なので、その時の記憶は一切持っていない。

謎を解明するために「薄墨 ひなげし(うすずみ ひなげし)」が、施設のシステムをハッキングすることを提案する。ただ「グレイプニル」だけでは力が足りないようなので、全員のアンドバリを力を合わせる必要があるという。

システムの仮想空間にダイブした5人は、中枢システムにアクセスすることになるのだった。


今回気になったのは、カプセルの中に安置されている人物について。明確に中身が映されたのは「えりか」、「ひなげし」、「さざんか」、「あやめ」の4人。逆に「れんげ」、「ゆり」、「ねりね」の3人は不明な部分。

最初はカプセル側がオリジナルでそれ以外がコピーなのかとも思ったが、世界崩壊前の記憶がある4人はオリジナルと考えるの自然。あと、ハッキリと死の描写が描かれた側だけが不明なのは、不穏ではある。

よくわからなかったのは記憶の上書きのメカニズム。アンドバリを継承したタイミングで行なわれていたのだとしたら、妹の「ひなげし」を守るために戦った時にはすでに「ゆり」と出会った記憶があったハズ。当時はその件についての言及はなかったのだろうか?

また「れんげ」が生前の記憶は持ち合わせていないのに、「ねりね」との記憶だけが残っているというのは、アンドバリ側が記憶を保持していたという理屈になるのだろうか? このあたりの疑問が解消されるかはわからないが、次回は色々と謎が明かされそうで楽しみではある。


本作シリーズレビュー


▼もめんたりー・リリィ~卒業までにしたい100のこと~ 第1話 – マンガUP!
https://www.manga-up.com/titles/1322
※スピンオフのコミカライズ作品。
 キャラクターは同一だが世界観は異なる模様。

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