
©知念実希人・いとうのいぢ/ストレートエッジ・天久鷹央の推理カルテ製作委員会
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第8話「天使の舞い降りる夜 前編」&第9話「天使の舞い降りる夜 後編」感想
時間が取れなかったせいもあるが、前後編のエピソードだったこともあったので、今回は2話まとめての記事になる。
「天久 鷹央(あめく たかお)」が研修医時代に診察した「三木 健太(みき けんた)」という少年の話がメイン。平行して小児科病棟で発生する不可解な出来事についても描かれるわけだが、それらがどうリンクするのか?という点が見どころだ。
事件の犯人らしき人物を突き止めて謎は解決するものの、それとは関係なく犠牲者は出てしまう。手の施しようもない重い病気が相手では、天才医師の鷹央であっても対処しようがないという、なんともやるせない展開だ。
亡くなってしまった人物が自分の死期を悟った上で、受け入れているように見えたところが個人的にかなりツラかった。それでいて年齢を考えると、本当の意味で状況を理解しているのかわからないので、なおさらキツイ。
方法としては決してほめられたものではないが、ある人物たちの何かしてあげたかったという気持ちには共感できる。
今回のエピソードは鷹央が医師以外の部分で患者の救いになった、という内容になっていたと思う。
診断や治療など医師としてできることは無くなってしまい、鷹央本人は自分の無力感にさいなまれるも、患者のほうは彼女の存在のおかげで穏やかに逝くことができたという展開。
弱さや情けなさという面が描かれたことで、鷹央のキャラクターに深みが増した気がする。最強の天才が無双するという展開も好みではあるが、人間らしさを見せてくれると親近感が湧くし感情移入もしやすくなるわけだ。
彼女はアクの強い人物なので好みが分かれそうではあるが、個人的には今クールのアニメの中ではかなり好きなキャラクターだ。
ただ、やはり作画の不安定さや毎週配信されないのは少々気になるところ。予算があまり取れていなかったりするのだろうか?
ちなみに実写ドラマ版のほうは、キャストや放送される時間帯から判断すると、十分な予算が確保されていそうではある。
スポンサーの出す金額が増えればクオリティが上がるという単純な問題でもないだろうが、アニメに関してはもう少し予算が出してもらえれば、評価が変わりそうな作品が多いような気がしてしまう。
▼天久鷹央の推理カルテ スフィアの死天使
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