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©青山剛昌/小学館/真・侍伝YAIBA製作委員会
第1話「YAIBA見参」感想
「青山剛昌」が『名探偵コナン』の前に連載していた作品の2度目のアニメ化。原作は「1988年~1993年」に連載しており、最初のアニメは「1993年~1994年」放映されていた。
30年前の作品ということでノリやテンションに関しては時代を感じるが、背景にスカイツリーが描かれていたり、スマホが登場したりと現代に合わせた内容になっている。
第1話のストーリー展開は原作通りというか、むしろ1993年版のアニメよりも原作に忠実だった。絵柄についても当時の作者の絵柄に近づけており、『コナン』とは異なる印象を受けるハズだ。
ちなみに冒頭ジャングルのシーン。なんと原作では迎え撃ったゴリラらしき生き物を焼いて食うという、ナニかに引っ掛かりそうな描写になっている。当然のことながら、どちらのアニメ版でもこのシーンは変更されていた。昔は規制がゆるかったという話をよく聞くが、さすがに平成初期でもNGだったのだろう。
キャストに関して。主人公の「鉄 刃(くろがね やいば)」以外は変更になっているが、特に違和感はなかった。そもそも旧版アニメを見たのが昔過ぎる上に、長年放送していたわけでもないので、ほとんど記憶に残っていないせいだと思う。
たぶん国民的アニメとして定着してしまった「コナン」の声優変更のほうが、話題になりやすい。
「高山みなみ」の演技が見事だったのは言うまでもないが、本作を初めて視聴する方もいると思うので、別にキャストは全員変更でもよかった気がする。原作者やスタッフの中で「刃といったらこの人!」というこだわりがあったのかもしれない。
アクションシーンについてはバリバリ動いていた。リアルなアニメーションというよりは、気持ちの良いカットを追及し、ダイナミックな動きを表現していたという感じ。ワクワクする動きが多かったが、オープニングではカメラを派手に動かし過ぎて把握しきれない部分もあった。
全体としては懐かしさもあり個人的には楽しめたが、今の視聴者に受け入れられるかは少し心配といった具合。当時は刃のような主人公も珍しくはなかったが、この時代で考えると若干浮いて見えてしまうのでは? という懸念があるのだ。
かつて原作を全巻集めるほどハマっていた作品なので、できれば1人でも多くの方に受け入れられてほしいとは思っている。
引き続きレビューを書くかは微妙だが、何話か視聴を続ける予定。
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