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©bilibili 改編自哔哩哔哩漫画人気作品《鲲吞天下》 原作者:黙
第1話「出立」&第2話「絶望からの生還」感想
中国製のオリジナルアニメ作品なので、
完全初見の感想になる。
中国の動画共有サービス「bilibili」で今年5月に配信を開始し、
配信から約2週間で再生数「1000万回以上」を記録した、
「本格中華ファンタジー」というのが謳い文句だ。
しかし、私はこの手の情報に懐疑的である。
少なくとも中国の作品に関しては、
「視聴数=作品のクオリティ」は比例していないという考えだ。
結論から先に申し上げておくと、批判多めの記事になっている。
雰囲気としては「異世界転生ファンタジー」に、
中華要素を盛り込んだ「やり直し系」作品。
主人公の「ファン・リンシャオ」は、
ある目的を果たすために生きて来たが、
志半ばで命を落としてしまう。
そこで一族の禁術を使い、
「リウ・フォンマン」という別の人間に転生して、
改めて生きていくことになる。
ただ、本作を「転生モノ」として
分類していいかは微妙なところ。
リンシャオが死んで、
一年後に別人として生き返るわけだが、
対象はランダムに選択されている。
フォンマンはこの時点まで生きていて、
事故か何かで命を落としてしまったところに、
リンシャオの魂だけが入り込むことになる。
客観的に見れば死んだはずのフォンマンが、
そのまま生き続けているというわけだ。
リンシャオは生前の記憶はあるものの、
自分自身がどこの誰として生き返ったのかは把握しておらず、
もちろんフォンマンの記憶も持ち合わせていない。
なお、フォンマン本人は死んでおり意識は残っていないため、
思考や意識は100%リンシャオのもので、
リンシャオが生前身につけた、
霊獣を使役する「霊獣師」という能力も健在。
ようするに死んでしまった別の人間に、
意識だけ入り込んだ状態だ。
というワケで、この設定を「転生モノ」と呼べるかは人による。
個人的にこだわりはないのでどちらでもいいが、
転生のメカニズムのわかりにくさは、
なんとかならないものかとは思った。
作品の感想ついて。
まず、良かった点を挙げると、
見た目全般はクオリティが高かったと思う。
霊獣の戦闘も迫力があったし、
衣装や建物などに中国ならではの特色があり、
新鮮に感じた部分が多く視覚的には楽しめた。
ただ、内容としては微妙なデキで、
とにかく物語に入り込めなかった!
登場人物や専門用語が聞きなれない名前で覚えづらいという点は、
海外製作品の宿命として仕方ないにしても、
シリアスとコメディのバランスの悪さが気になる。
リンシャオは悲惨な境遇な主人公なので
感情移入ができそうではあるが、
時折挿入されるコミカルな描写がそれを邪魔してしまう。
緊張感を維持しない割に、
真面目で複雑な設定を持ち込んでくるので、
どういうテンションで見ればいいのかわからない。
誤解しないでいただきたいのが、
シリアスで重苦しい展開だけを見たいというわけではない。
緊張と緩和は大事だし適切なコメディ描写は歓迎だが、
本作の場合は世界観と合っていないギャグが飛び出すため、
なぜ、このタイミングでこんなことをするのだろう?
と冷めてしまう瞬間があるのだ。
とはいえ、この症状については、
過去に視聴した中華製作品全般で度々感じたことなので、
国民性の違いという可能性が高い。
おそらく根本的なノリが異なるのだろう。
ただ、これらの点もささいなことで、
本作最大の問題点は第2話の冒頭にあると思っている。
エピソードの振り返りのために、
第1話のダイジェストが挿入されるのだが、
その時間が長すぎる!
なんとオープニング映像を含めると「6分以上」にもなる。
本編が「23分45秒」なので、およそ「4分の1」だ。
しかも、別バージョンのアングルやセリフもなく、
第1話のカットをそのまま使っているという有様。
第2話は新キャラ「バイ・リエンスー」が登場する。
彼女はリンシャオの転生後の姿である、
フォンマンとも因縁のある人物なので、
そのあたりの関係性を掘り下げようと思えばできたハズ。
なぜ、こんな尺稼ぎのようなマネをするのか理解に苦しむ。
次回以降もこの構成が続くのであれば、
さすがに視聴は断念すると思う。
批判メインに思われるかもしれないが、
実は見始めの頃はかなり期待していた作品だ。
特に第1話の冒頭「4分50秒」~「6分20秒」あたりのシーン。
この一連の流れは本当に美しく、
世界観も表現できていたしカメラアングルもユニークで、
第2話まで見た中で一番ワクワクしたのがこの部分。
ここについては一見の価値アリだと思っているので、
ぜひともチェックしてみてほしい!
最後まで視聴するかは何とも言えないが、
あと何話かは見てみるつもりだ。
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