【アニメ】『全修。』第8話レビュー

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©全修。/MAPPA
※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。

第8話「告白。」感想

前回のラスト以降「鳥監督」にまとわりつかれるようになった「広瀬 ナツ子(ひろせ なつこ)」。彼女はどこにいても何をしてても「無駄だよ」と、言われる状況にイラついていた。

調査を依頼した「QJ(キュージェー)」いわく、あの鳥はナツ子と同じ存在とのこと。現在この国にいる住民は9つの国から避難してきたのだが、鳥はどこにも属していないようなので、ナツ子同様に「現実の国」からやってきたのでは? という仮説らしい。

サーバルキャットハウスによく出没するそうなので、「デステニー・ハートウォーミング」に協力してもらって捕獲することに成功。

なお、飛べないドラゴンの「ジャスティス」も先生として孤児院で働いているようだが、普通に上手くやっていた。たぶん現存するナインソルジャーの中で、最も適性があると思われる


鳥監督は今のマッチョなデステニーを認められず、本来の華奢なお姫様スタイルの彼女を紙に描くが、そこには「つるやま かめたろう」という直筆サインまで記入されていた。

目の前にいたのが憧れの巨匠だとわかった途端、オタクムーブをかますナツ子!

早口でいかに自分がファンであるかをまくし立てており、物語が始まって以来初めてと言っていいぐらいのテンションの上がりよう。ちゃっかり自分の宛て名までおねだりしていたが、鳥のほうも「敬称略」とはいえ、きちんと書いてくれたのでファンサ―ビスの対応としては満点である。

ところで鳥監督の性別は男女どちらなのだろうか? 一応、男性名と思われるペンネームを使用していたので、私は男性として捉えていたが声優はハマーン・カーン役でおなじみの「榊原 良子(さかきばら よしこ)」。つまり女性である。

昨今、キャラクターの性別を気にするのは無粋なことだと突っ込まれそうではあるが、個人的には気になる部分だ。


話をする中で鶴山監督がすでに故人となっていることに気づき、ナツ子は自分も死んでしまったことで転生したという可能性に至るのだった。

ナツ子に絵を描くように指示する「タップ」という道具は、鶴山監督が以前使っていたものだと判明。業界外に詳しくない私が見ても、どうやって使うものなのかイマイチわからないところがある。

そして監督いわく物語のエンディングは決まっているそうで、「ルークの終わりは始まっている」と言い残して飛び立っていくのだった。



そして件の「ルーク・ブレイブハート」だが、酒場で「ユニオ」に恋愛相談をしていた。

照れくさいのか友達の友達と話として濁していたが、幼なじみであるユニオの知る限り、ルークにユニオ以外の友達はいないそうだ。なんて悲しい勇者だ……。

しかも、ルークはまず結婚を申し込むつもりだったと発覚! 恋愛経験値が無いにもほどがある。イケメンでなければ即刻ストーカー認定されてしまうぞ!

酒場のマスターである「ナオミ」に、まずは自分の気持ちを伝えるべきだと教えられて、ナツ子に想いを打ち明ける決意をするが、その方法とはひたすら「好きだ!」と繰り返すというもの。

会う度に真っ直ぐな告白をぶちかますルークに、さしものナツ子もバグってしまうのだった。


ほかに方法が思いつかないポンコツ勇者は途方に暮れてしまうが、ジャスティス先生の助言を聞いて、デートに誘う作戦に切り替えることになる。ちょっとした会話のやり取りを覚えているあたり、さすがはジャスティス! コイツはモテるタイプだろう

というわけで、2人で街の外にある温泉へと出掛けることになった。

さすがに同じ場所で真っ裸になるのは抵抗があったのか、離れた場所で湯につかる2人。ナツ子のことだから羞恥心もあまりないのかと思いきや、そうでもなかったらしい。ひょっとして告白して来た相手だからこそ、意識してしまったということだろうか?

なんにせよ、本作で王道ラブコメ展開の混浴イベントが見られるとは思ってもみなかった。


その後、街へ向かう1匹の「ヴォイド」を目撃。2人で力を合わせて撃破するという展開になるが、ルークの凛々しい姿を見てナツ子は「トゥンク」を感じてしまうのだった!

物語の終盤に差し掛かり、ようやく『初恋 ファーストラブ』の手がかりを入手したナツ子。

鳥監督から現実へ帰れと言われたところを見ると、なんらかの方法で帰還できるのだろう。というか、監督は亡くなったことで「翼」を得たが、ナツ子は何も得ていないところか「現実世界のタップ」を所持したまま転生している。これは彼女は完全には死んでおらず、半死半生というか仮死状態を意味しているのかもしれない。

そして「メメルン」はどこいった? ルークのイカれた言動に冷たい視線を浴びせる彼女が見たかったのだが……。

なお、鳥監督に関してはもっと不気味で得体の知れない存在を想定していたが、話は通じるし掛け合い自体はコミカルに寄っていたため敵役という感じはしなかった。ただ、ルークについては、かなり不穏なフラグをビンビン感じるため先を見るのは怖くもある。

ここ2~3話はかなり面白くなってきたが、全体的に見ると「スロースターターな作品」という印象もあるため、人に薦めるのはなかなか難しい気がする。


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