
©椎名ほわほわ・アルファポリス/とあるおっさんのVRMMO活動記製作委員会
※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
『第10話 アース、相棒ができる』感想
アースと熊のような妖精ゼタンが、
南の街・シューベルへと到着。
妖精国の内側にある東西南北の街には、
それぞれ「絵画」「彫刻」「音楽」「文学」と、
別々の芸術を推奨しているとのこと。
アニメではさらりと触れられていただけだが、
この設定はかなり面白いと思うので、
原作ではどのように描写されていたのかは気になるところ。
ちなみにゼタンに関しては、
『荒髪(あらかみ)のゼタン』という二つ名を
つけられているらしい。
ただ、アニメでセリフだけで聞くと、
どういう漢字があてられているかわからなかったので、
ここだけ調べてしまった。
たまに入る魔法名のように、
されげなく文字を入れてくれたらよかったとは思う。
翌日、宿屋で目覚めると、
自分のベッドに異変を感じるアース。
なんとなく展開的に予想がついていたが、
フェアリークイーンが紛れ込んでいたのだ。
彼女は前回登場したバカ娘とやらに罰を与えたので、
妖精の国を嫌いにならないでほしいと言いに来たらしい。
そこへフェアリークイーンを連れ戻しに、
龍ちゃんも乱入してくるという展開になる。
ここでのフェアリークイーンと龍ちゃんのやり取りを見ると、
2人は姉と妹と呼び合っていたので、
お互いを姉妹と認識し合っているのだろう。
しかし宿屋の主人いわく、
過去に妖精族と激しい戦争を行なったのが龍族らしい。
異種族であるにもかかわらず、
姉妹という認識があるといういうことは、
自分たちがAIでバージョン違いの姉妹であると、
知っているということだろうか?
2人が去ったあと、ゼタンを探しに
カレン・フェンリルという女性が訪れる。
彼女の娘が行方不明になってしまったので、
探してほしいという内容だった。
なぜ、カレンは『荒髪のゼタン』に話を持ってきたのだろうか?
周囲や本人の反応から察するに、
ゼタンは妖精国内では名の知れた冒険者で、
さまざまな依頼をこなすことをなりわいに
しているということなのだろう。
なんとなくわかりそうな部分ではあるが、
もう少し明確に表現してもよかったと思う。
ミーナ・フェンリルを捜索中のアースとゼタンは、
森の中で魔物に囲まれる彼女を発見する。
ミーナを助け出すことには成功するが、
この事態はある人族によって引き起こされたと判明。
この人物はプレイヤーキャラではないが、
このまま放置してしまえば妖精族と人族の間で、
戦争が起こるルートに進んでしまうとのこと。
なお「この『ワンモア』の運営ならやりかねん!」
というアースのセリフがあったが、
今までにそんな物騒な描写はあっただろうか?
彼が運営に対して不信感を抱いている理由が
正直よくわからなかった。
その後、イイ感じになった
ゼタンとミーナの2人と別れて、
元いた人族の街へと帰還することにしたアース。
何かの鳴き声が聞こえたので、そちらへ向かってみると
タマゴからかえったばかりのドラゴンがいた
というところで今回は終了となる。
今回は問題発生から事件の解決までを
描いたエピソードだったので、
話自体は見やすかったと思う。
ただ、ところどころで説明不足を感じてしまい、
疑問を持ちながらの視聴になってしまった印象。
もちろん私の見落としや理解力不足もあると思うが、
他作品ではそれほど感じない部分なので、
構成や脚本に練り込みが足りない可能性がある。
本作全体に言えることだが、
省くべき要素と省くべきでない要素の優先順位が、
少々、疑問というのが個人的な感想だ。
コメント