
©実樹ぶきみ(秋田書店)/SHY製作委員会
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『第11話 伝わること、遺るもの』感想
ツィベタ(レターナ)の心に触れたスピリッツ。
お互いの気持ちを誤解したまま別れてしまった2人は、
戦いの中で本音を伝え合うことに成功する。
娘の想いを受け取ったツィベタは、
世界を破壊しようとする心を失ったが、
それは同時に彼女自身の身体が消えてしまう
ということを意味していた。
なお、エキセントリック少女クフフさんは、
ツィベタが消えてしまうことに普通に悲しんでいたので、
彼女なりの仲間意識というものが存在していたのだろう。
残った時間でツィベタからもたらされたのは、
スティグマについての情報。
彼は他人の夢を叶える能力を持っており、
ペペシャの「母に会いたい」という想いを利用して、
ツィベタを生み出したとのこと。
スティグマ自身の夢は叶えることができない、
という点はなかなか興味深い設定だと思う。
そしてスティグマは大人のいない、
子供たちの世界を強く望んでいたので、
今の世界を壊すことを目的としているらしい。
過激思想を持ったピーター・パンの
ような存在なのかもしれない。
すれ違っていた親子が最終的に美しい形で和解できて、
とりあえず満足いく内容だった。
さて前回少し長い気がすると書いた、
このツィベタ関連のエピソードについて。
一応、戦いの決着はついたものの、
次回に続くような終わり方をしていたので、
まだ先があるようだ。
今後描かれるエピソードの
1つ1つがこのぐらいの長さになるならば、
毎週視聴の候補からは外す予定。
誤解しないでいただきたいのが、
本作はかなり楽しみにしているし、
内容やキャラクターも結構好きなタイプ。
確実に最後まで視聴を続ける作品なのは間違いない。
ただ、今回のような長編エピソードであれば、
まとめて一気に見たほうが楽しめたのではないか?
と感じてしまったのも事実。
実は今期放送中でも原作既読の作品に関しては、
あえて毎週視聴せず今クールが完結するまで、
待っているという作品が何本かある。
個人的な事情で申し訳ないが、
そのほうがテンションを維持しやすく、
視聴後の満足感が高くなりやすいのだ。
なお、ツィベタ編のエピソードに関しては、
ストーリーもなかなか見どころがあったが、
声優の演技が印象に残っている。
スピリッツと幼少期のペペシャを演じていた能登麻美子。
ツィベタおよびレターナを演じていた沢城みゆき。
特にこの2人は年齢ごとに見事に演じ分けをしており、
一見の価値アリだと思った。
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