
※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
動画も作りたかったけど時間の都合で、ざっくり感想!
前巻が運動会をメインとしていたため、
活動的なシーンが多かった反動か、
今回はおだやかな日常エピソードが続いた印象。
次巻に修学旅行という一大イベントが控えているので、
構成という意味では正解だと思う。
いつも通りクラスメイトを巻き込んでの
さわがしくも和気あいあいなやり取りはあるが、
個人的には登場人物の内面に注目していた。
それぞれのキャラクターが自分の気持ちと向き合ったり、
また他人の異変に気づいたりする描写があったりと、
細かい変化や成長が見られたといった感じだ。
まず、メインヒロインというか
女性主人公の西村茜(にしむら・あかね)さん。
高田太陽(たかだ・たいよう)くんの
影響が大きいのかもしれないが、
最近ではかなり積極的にたくましくなっている。
周囲を見渡せる余裕も出て来たのか、
自分をイジメていた主犯である、
北川 虎太郎(きたがわ こたろう)くんの、
ささいな変化にも気づいていた。
逆に北川くんのほうは、
なりゆきで西村さんの想い人が高田くんだと知ってしまい、
その大変さに対してエールを送るようなセリフもある。
当初では想像できなかったが、
場合によっては2人の協力関係なども
見られるのかもしれない。
とはいえ、北川くんにはケジメとして、
西村さんに謝罪するシーンは入れてほしい。
次に西村さんのよきライバルである、
笠原 すみれ(かさはら すみれ)さんについて。
高田くんに対する一途な想いが改めて描かれたので、
一読者としては応援してあげたい気持ちもあるが、
おそらく負けヒロインになってしまう運命だろう。
何より高田くんからの感情は、
「LOVE」ではなく「LIKE」な雰囲気。
修学旅行でそのあたりがハッキリしてしまいそうで、
少々、怖くもあるところ。
ゲーマー少女の稲田 空(いなだ そら)に関しても、
クラス内に『こそ森』プレイヤーがいたのが判明。
個人的に彼女のことは一番心配だったので、
同じレベルで話ができそうな相手ができてひと安心。
どの子も愛着を持ちつつあるので、
基本的に誰のエピソードが掘り下げられても楽しめている状況。
以前も少し触れたような気がするが、
本作について評価しているポイントの1つに、
キャラクターデザインがわかりやすいという点がある。
私の場合、記憶力が著しく悪いため、
登場人物が多くなってくると、
メモリ不足になり基本的に名前を覚えきれない。
しかし、本作については
キャラデザの個性がハッキリしているので、
仮に名前を思い出せなくても、
性格やエピソードが連想しやすいのだ。
一目見れば一発で誰なのかが判断できるので、
スムーズに読み進めることができて非常に助かっている。
それでいて個々の登場人物を、
魅力的に表現できているので本当に見事だと思う。
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