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©Rito Asami 2022
※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
原作の書籍版は売り切れ続出!? 先の展開が気になるサスペンス!
特徴的なタイトルに惹かれて
テレビドラマの1話を視聴したが、
続きが気になり過ぎてしまった。
最初は紙の書籍版を求めて、
近所の書店だけでなくネット通販を探したが、
既刊の6巻まで揃っているお店がなく、
すべて部分的な売り切れ状態。
知人に頼み込んで一泊二日だけ貸してもらったが、
原作6巻までを一気読みするほどハマってしまった!
基本的にマンガ1巻のレビューだが、
ドラマの1話と比較した内容にもなっている。
なお、作者の浅見理都は『イチケイのカラス』も執筆しているが、
タイトルに鳥の名前を入れるこだわりでもあるのだろうか?
ストーリー
主人公の「山下 心麦(やました こむぎ)」は、
父の「山下 春生(やました はるお)」と
2人で暮らしている女子大生。
ある日、何者かにより春生が殺害された上に、
自宅に放火までされてしまう。
警察の尽力もあり犯人はすぐに逮捕されたが、
ここで新たな事実が判明。
心麦宛てに託された父からの手紙によると、
なんと春生は自分が殺される可能性を想定してた。
しかも、その件について以下に挙げる人物が
逮捕・起訴された場合は冤罪であるともつづられており、
その中には逮捕された犯人の名前もあったのだ。
事態の解決を依頼するべき弁護士の指示と共に、
そのための費用の300万円まで用意されていたのである。
心麦は自分の父を殺害した容疑者の弁護を、
弁護士の「松風 義輝(まつかぜ よしてる)」に依頼するが……。
ドラマ版との比較について
大体の流れに関しては今のところ同じ。
ただ、原作にはいなかったと思われる
人物の存在を匂わせていたので、
もしかしたら原作とは異なる展開になるのかもしれない。
あとはところどころで改変されていたといった感じ。
例えば冒頭、心麦が外出していた理由は、
原作だと映画を見に行くためだったが、
ドラマでは大学のサークルの飲み会になっていた。
夜に出掛ける理由として、そちらのほうがしっくりくる
という判断だったのかもしれないが、
わざわざ変更する必要があったかは謎。
また、弁護士の松風との川沿いでの会話シーン。
彼が依頼を受けるきっかけが描かれるのだが、
個人的には彼の人間性が見えた原作のほうが好み。
それぞれのキャストの印象について
脇役や一瞬しか出番のない人物は除いて、
現時点の主要キャラのみに絞っている。
●山下 心麦(やました こむぎ) … 広瀬すず
主人公。意志の強さを感じさせる目力が見事に再現されていた。
原作に似せるならここまでの美女ではないのだが、
そこを再現してもしょうがないので、
ベストなキャスティングだと思う。
●松風 義輝(まつかぜ よしてる)… 松山ケンイチ
弁護士。ドラマではクセを強く若干嫌味に見えたが、
原作のほうはマイルドかつソフトな人物である。
原作通りにしてしまうと少々地味に映ってしまうと考え、
やや誇張したキャラに演出しているのかもしれない。
●赤沢 正(あかざわ ただし) … 藤本隆宏
刑事。ビジュアル的には原作から一番かけ離れている。
敵か味方か微妙なポジションなので、
絵面的にわかりやすくガタイのイイ方にしたのだと思う。
●神井 孝(かみい たかし) … 磯村勇斗
記者。うさん臭さがにじみ出ていてよかった。
原作の再現度という意味では一番かもしれない。
6巻まで読んだ私としては、
原作の「松風 義輝」が一番のお気に入り!
冷静で論理的ではあるものの、
どこか人間臭さと人の良さも感じてしまう、
魅力のあるキャラクターなのだ。
演技力抜群なのでマツケンに不満はないが、
原作通りの松風を演じる彼も見たかった気はする。
感想
さまざまな事件や人間関係が
複雑に絡み合う様子から目が離せない!
隠された謎が徐々に解き明かされていくので、
少しずつ真相に近づいている実感はあるものの、
二転三転があるためイイ意味でもどかしさも感じてしまうハズ。
難解な話になのは間違いないが、
話のテンポがイイのと情報の出し方が絶妙なので
非常にわかりやすく描かれていると思う。
物語として純粋に面白く登場人物も魅力的なので、
サスペンス好きだけでなく幅広い層にオススメしたい作品だ!
おそらく原作の最終7巻の発売とドラマの最終回あたりが、
同じタイミングになると予想している。
大人買いするのにも、抵抗ない巻数なのもありがたいところ!
ちなみにマガポケのアプリ版であれば、
かなりの範囲が無料で読めてしまうので、
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