
©椎名ほわほわ・アルファポリス/とあるおっさんのVRMMO活動記製作委員会
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『第4話 アース、あんまり素直に喜べない報酬をもらう』感想
前回、第3話は老騎士のシルバーが、
アースに話があるとやって来ところで終了した。
シルバーの元パーティーメンバーである、
グラッドという男が「妖精たらし」の称号を持つ者を
狙っているという噂を聞いたため忠告しに来てくれたのだ。
グラッドは有能ではあるが元々人格に難があり、
アースと同じく妖精との契約に失敗してしまい、
パーティーメンバーへ八つ当たりするようになっていたので、
リーダーのシルバーが彼を追放したとのこと。
アップデートで契約結晶を復活させたグラッドは、
「妖精達の武闘会」のイベント最終日に開催される
トーナメントに出てくるはずなので、そこで決着をつけるらしい。
シルバーの話が終わってからは、アースの試行錯誤タイムが始まる。
素材を探したり、武器や薬品を作ってそれを検証したりと、
いつもと変わらない内容なので割愛する。
後半では武闘会のトーナメントが一気に描写されるが、。
このイベントは「上位16位」までしか参加できないため、
アースはツヴァイやミリーと共にイチ観客として参加。
結果としてはグラッドが優勝するのだが、
彼が今まで従えていた妖精が女性に変身して、
バトルになったあげくにボコボコにやられてしまうという展開になる。
全体的な感想としては現実世界の田中大地が
一切登場しなかったことを差し引いても、
正直、今までで一番納得のいかない展開で、
今後も視聴を続けるかどうか悩んだレベル。
まず、グラッドという男がなんとなく悪そうに描かれていたが、
ここまでヒドイ目に合わせる必要があったのか個人的に疑問だった。
グラッドがパーティーメンバーと揉めたのは間違いないようなので、
パーティーを追放されてしまったことに関しては、まあわかる。
ただ「妖精たらし」を狙っていたという話に関しては、
あくまで噂レベルで終わっており、
具体的に彼が何かをしていた描写はなかった。
トーナメントに関してもきちんと条件を満たして出場し、
決勝の戦いでもシルバーの特技に合わせて、
戦略を練ってきたようで特にズルをしていた様子もない。
その後の展開もなんだか微妙。実はこのイベント自体に
「妖精族の王を選抜する」という別の目的があったらしい。
次の王は「戦いを知る強い者を王にするように」とお告げが下ったため、
戦いの得意な人族の隣で妖精が戦い続け、
その経験を引き継いだ存在が最終的に王になるという仕組み。
つまり、優勝者のグラッドが使役していた妖精が、
妖精族の女王・フェアリークィーンになったということだ。
クィーンはグラッドが自分のことをパートナーではなく、
道具として接していたことが不満だったらしく決別を口にする。
代わりとして報酬と新たな精霊の提供を約束するが、
そのことに納得できないグラッドと戦闘になる。
しかしクィーンの圧倒的な力により、
グラッドは倒されてしまうのだった。
戦いのあとクィーンは褒賞を
授けなければならない人間がいるということで、
アースを含めた「妖精たらし」の称号を持つ3名を、
自分の元へ召喚する。
「妖精の進化を諦めてまで、戦いを放棄してくれてありがとう」
という言葉と共に、手持ちの妖精を進化させてくれるのだった。
そして妖精自体を持っていないアースに対しては、
「私と一回戦っていただきます」と言って、次回へ続くという流れ。
私が勘違いしていたのだが
「妖精たらし」の称号を持っていたらPvPができないのではなく、
称号を持っていてもプレイヤーが強引にPvPを行なおうと思えばできた、
ということなのだろう。
だとしたらこのイベント自体が罠になるので、
あまりフェアとは言えないと思う。
しかも「妖精との契約失敗」というレアイベントの体験と、
なぜか「妖精たらし」というレア称号をゲットしているというのは、
アースにとっては都合が良すぎる展開で少々興ざめしてしまう。
戦いをせずに済む子もいてほしかったとクィーンは言っていたが、
オマエが生まれてこられたのは、
戦い続けてくれたグラッドのおかげでは?
と感じてしまうのは私だけだろうか。
あと、妖精を虐待したりすればペナルティが発生すると
前回明言されていたので、グラッドは大事にしないまでも、
ヒドイ扱いはしていなかったのではないかと勝手に考えている。
そんな協力者とも言えるグラッドに対して、
戦う前に煽るような言葉を投げつけていたので、
どちらかといえば、フェアリークィーンに
対してのほうが印象がよくない。
なんというかグラッドがこらしめられても、
それほどカタルシスを感じることもなく、
逆に気の毒だったという感想を持ってしまうのだ。
おそらく原作小説のほうでは、
映像に入りきらなかったシーンもあるのだろうが、
アニメ単体で視聴した際は描写不足だと感じてしまった。
一応、よかった点としては
今回登場したキャラクターのキャスト。
カワイイ声、カッコイイ声、シブい声とそろっており、
それぞれ好きな方たちなので、そこに関しては救われた。
フェアリークィーン 上田麗奈
シルバー 菅生 隆之
グラッド 諏訪部 順一
まあ、フェアリークィーン以外は
もう出てこないだろうけど……。
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