【アニメ】『九龍ジェネリックロマンス』第1話&第2話レビュー

アニメ

※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
©眉月じゅん/集英社・「九龍ジェネリックロマンス」製作委員会

第1話&第2話感想

同僚の「工藤 発(くどう はじめ)」に、
淡い恋心を抱いている「鯨井 令子(くじらい れいこ)」

しかし、彼は自分を通して別の誰かを見ている様子。

そんなある日、工藤の私物の中に、
ある人物とのツーショット写真を見つけるが、
そこに映っていたのは令子そっくりの女性だった

自分にはそんな写真を撮った覚えがないどころか、
過去の記憶がないことに今さらながらに気づく。

写真の女性は何者なのか?
そして鯨井 令子に隠された秘密とは?


本作は令子の工藤に対する想いを
ていねいに描いた「恋愛モノ」ではありつつも、
サスペンス要素もただよわせているのが特徴だ。

物語の舞台となる「九龍(クーロン)」は、
雑然としてどこか懐かしい街。

しかし、そこかしこで
かすかな違和感や不穏さが見え隠れするため、
ただのラブストーリーとは異なる印象を持つハズ。

薄汚れた建物や文化や習慣を感じさせる飾りなど、
背景美術にもこだわりを感じられたので、
そのあたりにも注目してほしい。

なお、同作者の前作『恋は雨上がりのように』は、
全巻読破済みだが今作については未読の状態。

というわけで、アニメに関しては初見の感想になる。


まず『恋雨』の時にも感じたことだが、
恋心の描き方がピュアかつ素直!

鯨井 令子は32歳という設定だが、
工藤にするリアクションが初々しく可愛らしい。

もちろん年齢に関しては数字だけのもので、
彼女がこの年数を生きているというわけではない
という伏線なのかもしれないが……。

工藤の不器用さやデリカシーのない発言のせいで、
令子が気の毒に見えてしまうシーンもあるが、
おそらく彼は令子と鯨井Bが別人だと認識している

というのも、明らかに2人への態度に差があるから。

令子を鯨井Bに重ねてしまっているにもかかわらず、
令子が自ら鯨井Bに近づこうとするのは認められない、
という割り切れない想いが伝わってくるのだ。

男としては理解できる心理状態ではあるが、
女性にとってはたまったものではないと思う。
実際の女性視聴者からどう映るのか気になるところ。

今のところは何とも言えないが、
令子が記憶喪失のパターンは無さそうだ


全体的に感想についてはかなり好みなので、
レビューはともかく最後まで視聴するのは間違いない。

世界観の描写がていねいで独特の雰囲気が伝わってくるし、
登場人物が多すぎない点もありがたい。

食事のシーンがおいしそうに描かれているのも◎。

オープニングも映像と主題歌がイイ感じで、
挿入されるタイミングにもこだわっている。

唯一の懸念としては原作がまだ完結していないこと

アニメの完成度が高ければ高いほど、
なおさら途中で終わってしまうのは残念に感じると思う。

できる限りうまくまとめてくれることを願うばかりだ。


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