
©小林大樹/SQUARE ENIX・「ラグナクリムゾン」製作委員会
※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
『8話 痛撃』感想
時操魔法の最中であっても、
動きを止めないラグナに対して、
大きなショックを受けるアルテマティア。
それでも世界の時間を戻そうとしていたが、
事前に街中に仕掛けた爆弾を
クリムゾンが一斉に爆破してしまうのだった。
各所から上がる悲鳴や嗚咽に対して、
アルテマティアの精神は追いつめられていく。
人間達を死に追いやるという目的を持っていても、
苦しめて殺すというのは彼女の本意ではなかったらしい。
しかも痛みや苦しみに対する耐性はないようで、
それらを目の当たりにして取り乱していた。
いずれ上位竜たちに処分されてしまう命とはいえ、
アルテマティアを追い込むためだけに、
こんな手段を取ってしまうクリムゾンは相当タチが悪い。
以前は必要以上に人命を奪わない人だと思っていたが、
これは認識を改めたほうがよさそうだ。
やはり目的のためには手段を選ばないタイプなのだろう。
このあとのクリムゾンとゴーレムの、
やり取りもなかなか興味深い。
実は爆発は計画していたよりも小さく、
犠牲者も少なくなってしまったのだが、
これはゴーレムの思惑が関与しているため。
ゴーレムからしてみれば、
ラグナと出会ってからのクリムゾンが、
以前と変わってしまったように感じたようで、
クリムゾンの反応を見るためにワザとそうしたらしい。
しかもクリムゾン側も自分が試されているのを
気づいているという関係性も面白いところ。
異空間へと避難したクリムゾンたちだったが、
連れてきたラグナの暴走と、
覚醒した『第七位階 ネビュリム』のせいで、
結果的に予定した場所とは別の場所へ
転移してしまうことになるのだった。
前回に続いて自分の立てた計画が破綻すると、
すぐにブチギレてしまうクリムゾン。
ここも認識を改める必要があるが、
彼は意外と感情的でキレやすい性格をしていた。
気持ちのこもった「バカーッ!」という叫びには、
かなり笑わせてもらったところ。
そして珍しくクリムゾンの回想が挿入されて、
ミサイルのような近代兵器が飛来するシーンが描かれる。
近未来的な世界が崩壊したような景色だったが、
クリムゾンいわく過去の出来事である様子。
今ラグナたちが生きている世界よりも、
はるかに文明レベルが高いように見えるので、
クリムゾンは一度、滅んだ世界の住人という可能性はないだろうか?
クリムゾンとラグナが転移した先は、
スターリア・レーゼ率いる銀装兵団が
とどまっている砦の中だった。
彼女は第5話で『第九位階 ドルニーア』を討伐した、
銀気姫と呼ばれていた女性。
スターリアには生まれつき両腕がない代わりに、
物体が発する気をとらえて自由に動かすことができる上、
戦闘力も非常に高いらしい。
設定やデザインは非常に興味深いが、
竜の肉を食っていたり独特の価値観を持っていたりと、
人格のほうは相当クセの強いキャラクターだと思われる。
一瞬ではあるが、ボクっ娘・レオニカも回想で登場。
今思えば本作の中ではかなりマトモな女性なので、
久しぶりの登場に少し癒やされた。
次回はクリムゾンの嘘八百がスターリアに通用するのか?
その結末が描かれるハズ。
個人的にはクリムゾンは追いつめられたほうが、
光るキャラクターだと思うので、
できるだけピンチな目にあって、
面白いリアクションを見せてほしいところだ。
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