
©若木民喜/みつみ美里・甘露樹(アクアプラス)/16bitセンセーションAL PROJECT
※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
『Layer 8 エコー』感想
前回のラストで『天使たちの午後』というゲームの
パッケージを開いた瞬間、光に包まれた六田守。
たどり着いた先はゲームソフトの
発売年である1985年の秋葉原。
アルコールソフトができる前の同じ場所にある、
「エコーソフト」というゲーム会社だった。
ここでゲーム制作を手伝うことになった守だが、
社内にいたのは2人と1匹。
ただし全員「エコー」という名前らしいので、
守は彼らを番号付きで呼ぶことにした。
エコー1(ワン) :代表「白い髪の若い男性」
エコー2(ツー) :社員「緑色のショートカットの少女」
エコー3(スリー):飼い犬
オープニングではみんな一瞬だけ顔を見せているが、
エコー2に関しては本編にも何度か登場している。
以前コノハがドーナツ屋で
タイムリープを行なった際に客として店内にいたが、
時系列的にあの出来事が今回の前になるのか後になるのかは不明だ。
なお、守に関しては『PC-9801U』という
当時発売された機器に熱くなったり、
関連書籍を買い込んだりして、1985年を意外と満喫していた。
オタクの度合いで言えば、コノハに勝るとも劣らない勢い。
エコーたちは「想像力のない場所」からやってきたため、
相続力というものを知るためにゲームを作っているらしい。
名乗る前から守の名前を知っていたり、
ゲームのエネルギーを測る装置を所持していたりと、
人間以外の存在である可能性が高い。
また、エコー1については
1985年到着後の守に対して何かのマークをつけて、
彼の存在を保護したような描写もあるため、
タイムリープの関係者であるのは間違いないだろう。
エコーたちの正体に関しては、
宇宙人や二次元の世界からやって来た存在
という可能性を考えてみたが、
個人的には未来人という線も捨てがたい。
ただ「エコー」という名前について考えてみると、
「反響、共鳴」などの意味があるため、
消費者やユーザーの比喩という気もする。
というわけで今回描かれたのは
エコーたちが守との交流を通じて、
想像力を学んでいくという展開。
守については、何らかの答えを
見つけ出したエコーたちにより元の時代に送られる。
無事、タイムリープ前の時間に戻っていたようなので、
大きな影響はないのだろう。
なお、主人公であるコノハのセリフは、この直後の寝言のみ。
今回は漠然とした説明が多く
正直、理解できない部分もたくさんあった。
ただ当時のゲーム制作を垣間見ることもできて、
個人的になかり興味深い内容だったと思う。
今までとはテイストの異なる
アプローチで面白く見られたのだと思うが、
この物語をどういう風にたたむのかが
非常に気になるところ。
やはりアニメオリジナル作品だと、
毎話、新鮮な気持ちで見られる点が
一番の魅力だと改めて思った。
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