【アニメ】『葬送のフリーレン』 #8 葬送のフリーレン レビュー

アニメ

©山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

​※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。

▼アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト
https://frieren-anime.jp/

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『#8 葬送のフリーレン』感想


今回は「原作2巻」の「第15話 ドラート」の途中から
「第17話 葬送のフリーレン」のまでの2.5話分
前回は牢に捕らわれているフリーレンの元へ、
断頭台のアウラの配下である
ドラートがやって来たところで終了した。
ドラートは魔力の糸を使って、
フリーレンを暗殺しようとするが、
返り討ちにあってしまう。
このシーンのフリーレンが本当に格好良かった。
窮地に追い込まれていると思いきや、
顔色一つ変えずに対処した上に、
「魔族との交渉は無意味」という徹底した姿勢のため、
一切の無駄のない動きでグラートを倒してしまう。
また「今の魔族は駄目だね。実戦経験が少なすぎる」
というセリフに歴戦の覇者感がにじみ出ていた。
世界観はまったく異なるが、
幕末を生き抜いた新選組あたりが言いそうなセリフ。
このあとの「衛兵が死んでる」とつぶやくシーンも
原作とは異なるシュールさがあって面白かった。
場面は変わり街中で食事をとる
シュタルクフェルンの姿が描かれる。
一緒にメシに行くぐらいにはなったので、
少しは関係が改善されたのだろうか?
それはともかくとして、フェルンが食べているのは、
バーガーキングのワッパーよりも大きく見えるハンバーガー。
女性が食べるには結構厳しいような気がするが、
あっさりと完食していた。
すごいな、正直今の私に食べ切る自信はない。
明らかにシュタルクよりも
食事量が多いように見えるので、
彼女はかなりの大食いなのかもしれない。
前回2人は魔族の危険性について、
フリーレンから知らされていたので、
なんらかの対処をする必要があると話し合う。
シュタルクが敵の強さに言及しているのに対して、
フェルンはその点に関係なくやるべきことはやる、といったスタンス。
「勇者様一行ならそれでも行く」とフェルンは言っていたが、
彼女の場合、ハイターからヒンメルの精神性について、
言い聞かせられて育った可能性が高いので、その影響かもしれない。
続いて​グラナト伯爵​がフリーレンの脱走に気づき、
リュグナーの元へ事情を問いただしに来るシーン。
かなり論理的かつ真っ当な対応で、
グラナト伯爵がまともな領主であることがうかがえる。
このあとのリュグナーとの戦いに関しても、
原作よりも奮闘している様子が描かれるため、
剣技に関してもそれなりの高さの持ち主に見えた。
フリーレンの釈放を直訴するために、
シュタルクとフェルンが伯爵の屋敷へ向かう途中、
フードをかぶった人物とすれ違う。
フェルンは一瞬にしてフリーレンであることに気づいたが、
魔力を感知して識別したということなのだろうか?
フェルンの「衛兵殺しで極刑ですね」のあとの、
フリーレンの「でしょ?」の言い方がマジでかわいかった。
こういう一瞬のセリフに愛らしさを感じさせるのが、
種﨑敦美は本当にうまいと思う。
街にいる魔族に関して、
「フェルンたちで倒せばいい」と言われた時の、
フェルンの表情とセリフが印象的だった。
シュタルクと2人の時は、
彼を引っ張っていくような姿勢だったが、
この態度を見る限りフェルンはフェルンで
不安だったのかもしれない。
師匠のフリーレンにお墨付きをもらってからは、
覚悟が決まったのか、
斧ごとシュタルクを引きずっていくフェルン。
意外とパワーもありそうなので、
シュタルクは怒らせないように気をつけよう。
グラナト伯爵の屋敷への潜入に関しては、
原作よりも若干、尺を取って描かれる。
シュタルクとフェルンの関係性が垣間見え微笑ましくなる。
リュグナーが魔法への想いを語り、
この街の防護結界について触れるシーンでは、
原作ではなかったフリーレンとフランメの映像が挿入される。
2人の交流するシーンは貴重なので、増やしてくれるのは歓迎。
グラナト伯爵を救出しに来たシュタルクと、
後詰として控えていたフェルンの連携が見事だった。
ただ、リュグナーからの最初の問い掛けに関して、
フリーレンだったら問答無用で
トドメを刺していたような気がする。
そしてフェルンの姿に、
かつて自分を追い詰めた魔法使いが重なり、
フリーレンの存在を思い出すリュグナー。
ここでタイトル回収という流れ。
『葬送のフリーレン』というのが、
「かつての仲間たちを見送る」という意味と、
「歴史上で最も多くの魔族を葬り去った」という意味の、
ダブルミーニングだったという事実がここで判明する。
この作品に関しては原作既読にもかかわらず、
非常に面白く視聴できている。
その理由はアニメの製作スタッフが、
原作の印象を損なうことなく、
やり過ぎにならない程度にオリジナル要素を
追加してくれているからだと思う。
ぜひ、このままのクオリティを維持してもらいだい。

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