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※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
『第7話 音楽はいかが?』感想
イノーとエンヤァの帰りを待つ
チェリーとブドウの元へ、
雑貨屋のジンジンという少女が訪れる。
エンヤァの剣と盾を持った城の使者が
彼女の店へとやって来て
持ち主に返すように依頼をしていったのだ。
イノーに憧れを抱いていたジンジンは、
彼女の持ち物だと考えて、わざわざ届けに来たらしい。
正直、キャラクターを同時に出し過ぎな印象がある。
ジンジンは以前も登場した人物ではあるが、
それぞれのキャラクターの人間性も深掘りされておらず、
名前も覚えるのも一苦労だ。
まあ、ジンジンに関しては
ユニークな名前なので一発で覚えたが……。
学の魔人(がくのまじん)と戦闘中のイノー。
自分のコピーと化した相手であるため膠着状態に陥っていたが、
強力なトマトドラゴンの前へ、
敵をおびき寄せるという作戦を決行する。
私の見落としでなければ、
学の魔人がどうなったかまでは描かれなかったので、
彼の生死は定かではないが、
ひとまずはイノーの勝利となった。
一方、歌の魔人(うたのまじん)の
リズムゲー攻撃に対して見事に踊り切ったエンヤァ。
しかし難易度を上げられてしまい、
対応できなくなってしまう。
そばにいたウィルフいわく、
エンヤァがゲットしたキツネのような召喚獣は、
『天上天下森羅万象究極最強無敵獣』
(てんじょうてんげ しんらばんしょう きゅうきょくさいきょう むてきじゅう)
という名称で、とにかくスゴイらしい。
敵の魔法も人間以外には通じないということで、
大活躍が見られるのかと思いきや、
一瞬だけ働いて返り討ちにあってしまった。
歌の魔人の声は、魔法判定ではないのだろうか?
ちなみに名前が長すぎてエンヤァが
舌をかんでしまうというくだりが描かれるが、
実際試してみたところ意外と言えてしまうのが判明した。
たぶんイジワルな早口言葉よりは難易度は低め。
そんなわけで歌の魔人をボコボコにしたのは、
戦いを終えて戻って来たイノー先生だった。
敵の音を使った攻撃に対しては、
システムで音量をミュートにして対策したらしい。
その後、2人はブドウの家へと戻る。
ジンジンが持ってきた盾に
エンヤァが触れると彼女に異変が発生。
先代の王・エッソに意識を乗っ取られたのか、
何かのビジョンを見てしまったのか今のところは不明。
逃げ延びた歌の魔人は、
いつぞやの怪しげな2人組に遭遇。
会話の中でわかったことは、
彼女たちも魔族であることと、
「三巨頭」とは別の目的があって、
「五星」を集めているということ。
なお、ここまで本作を視聴しての感想は、
「相関関係と目的が非常にわかりにくい」ということ。
私は記事を書くために、
ある程度整理しているので一応理解はできているが、
ぼんやり見ている層は結構厳しいと思う。
大別すると作中には、
4つの勢力があるという状態。
●救世主チーム
イノー、エンヤァ、チェリー、ブドウ
●魔王チーム
邪眼魔王、三巨頭
●2人組の魔族チーム
ナグ、ガラティン
●森の都の城チーム
バロル、ライライイン、ウィルフ
※以下、チームは省略。
現状「救世主」の目的は、「森の都の城」側の嘘を暴くために、
邪眼魔王の封印を解くということ。
まず、主人公の敵対勢力が分散しているので、
何と戦っているのかがわかりにくい。
そして「2人組の魔族」「森の都の城」などは、
目的が一向に明かされないので、
敵か味方かもハッキリしない。
もちろん最初から全てを明確にしなくても構わないが、
漠然とした部分が多すぎるので物語に入り込めないのだ。
あと、先ほども少し触れたが、
登場人物が多い割に個々の掘り下げが中途半端。
それぞれのキャラクターが印象に残らないため、
感情移入もしづらくなっている。
本音を言えばこの設定を生かしたままでも、
もう少し整理すれば見やすくできたような気がする。
とはいえ、この点に関しては
オリジナルの脚本の問題なのだろう。
なにより本作はジャンルとしてはコメディのハズ。
であるならば、やはりシンプルな構成にして、
わかりやすさ第一にしたほうがよかったと思う。
娯楽作品を作るつもりならストレートを投げよう。
変化球にすると受け止められる人も限られる。
もちろん投げてもいいが、
きちんと技術を磨かないと暴投する危険性も上がってしまう。
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