【アニメ】『葬送のフリーレン』 #14 若者の特権

アニメ

©山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

​※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。

『#14 若者の特権』感想


今回は「原作4巻」「第29話 理想の大人」から「第30話 鏡蓮華」までの2話分。
一応、それぞれ独立したエピソードではあるが、
強く関連づいた内容のため、
アニメで1話にまとめたのは、とてもよかったと思う。

前半はフェルンの誕生日の話。
プレゼントを用意していなかったシュタルクに、
キレてふくれるフェルンからスタート。
元々、丸々とした印象だったが、
おもちみたいにふくれていて、かわいかった。

彼女は比較的、表情が顔に出ないタイプなので、
今回のように喜怒哀楽がハッキリと出る回は貴重。
というか、やはりフェルンはかなりのコミュ障なので、
言葉で伝えるのがヘタすぎる。

そして前回からパーティーに加わったザインだが、
さりげないセリフからフォローする立ち回りまで見事。
仲間内のイイ兄貴感が出ていて、思いのほか自然になじんでいた。

なお、ザインからポーチをプレゼントされた時に、
フェルンがローキックをしてしまったお詫びをしていたが、
この描写については原作になかった部分。
なので、アニメのほうがフェルンいい子に見える。


そして人の家の屋根から、
若者たちの様子を見守る年長組の2人。
ここでのフリーレンは、耳に掛かった髪をかき上げたり、
滑り台のように屋根を滑ったりとカワイイ仕草が多かった。

ちなみにフェルンがフリーレンではなく、
ザインを相談相手に選んだ理由について。
フリーレンのに対しては日頃から色々と面倒を見てあげることが多く、
フェルンからすれば姉のような心持ちでいる面もあり、
自分から相談を持ち掛けづらかたのではなかろうか?

一方ザインについては年上男性の僧侶ということで、
育ての親であるハイターに重ねていたというのもあるだろうが、
彼が親しみやすい人物なので、
フェルンなりの甘えもあったのではないかと思っている。

例えばこの場所にエルフのクラフトがいたとしても、
フェルンが彼に助言を求めたようには思えない。


後半はフリーレンがヒンメルから贈られた指輪の話。
鳥型の魔物に襲われてしまったせいで、
乗っていた馬車が壊れてしまい足止めをくってしまう。

馬車が落下した時のフリーレンが、
宝箱ミミックに食われた時と同じようなポーズで笑ってしまった。

シュタルクがフェルンに贈ったブレスレットの意匠が、
『鏡蓮華(かがみれんげ)』で花言葉が「久遠の愛情」だと判明。

シュタルクがそれと知らずに選んだと知り、
あからさまに不機嫌になるフェルン。
買い直そうかと言う彼に対して思いっきり拒んでいた。
基本、敬語で話すフェルンとしては、
非常に珍しいタメ口でのセリフで彼女の本音が垣間見えたシーン。

ザインはさりげなく微笑んでいたが、
彼よりも年上の私はニヤニヤしながら、
このやり取りを見守っていた。


フリーレンがヒンメルから贈られた指輪については、
彼女自身が大事なものであるという認識を持っていながら、
それを自覚していないのが非常に興味深かった。

紛失した指輪を毎夜1人で探しに出るぐらいには、
気になっているにもかかわらず、
出発の前日になっても見つけられなかった時は、
気にしていないそぶりをフェルンに見せていた。

これはエルフというかフリーレンによる、
自己防衛の一種なのではないかと感じた。

彼女は長い年月を生きる種族なので、
普通に考えれば大事なモノや大切なヒトは増えていく。
ただ、同時にそれらを失っていったり別れたりすることも多くなるので、
それぞれに想い入れがありすぎると精神的にキツくなってしまう。

そういった悲しみから自分の心を守るために、
意識せずにそういう生き方をしてしまっているというわけだ。

そして勇者ヒンメルよ!
あそこまでやった君は立派だ。しかし相手はガキなんだ。
想いってのは言葉にしないと伝わらないんだぜ!!
ってどこぞの破戒僧が言っていたぞ。
残念ながらあのパーティーには、
そういう助言をしてくれる人物がいなかったらしい。

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