
※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
©赤井まつり・オーバーラップ/暗殺者のステータスが勇者よりも強い製作委員会
第1話「暗殺者はパンを食う」~第4話「暗殺者は名前を呼ぶ」感想
原作は「なろう」系小説およびライトノベルでコミカライズもされているが、どちらも未読なので完全初見。アニメのみの感想になる。
主人公の「織田 晶(おだ あきら)」はクラスメイトたちと共に、魔王と戦うための戦力として異世界へと召喚される。彼らはそれぞれ「職業」を割り振られるのだが、晶が与えられた「暗殺者」は「勇者」よりもステータスの数値が高く、強力なスキルまで持っていた!
現代の高校生たちがそのままの姿で異世界へ召喚されるという構造なので、ファンタジー世界への「異世界転移」モノだ。

導入や設定については典型的な「なろう」作品なので、ツッコミどころや既視感は感じるものの、ストーリー展開はわかりやすい。また、主人公の背景や心情もある程度掘り下げられるので感情移入もしやすかった。例えば晶には妹と病弱な母がおり、そのことが気がかりなので、元の世界へ戻りたいという明確な動機があるなどだ。
主人公たちが召喚されたのが「魔王討伐のため」という理由に間違いは無いが、国王としては別の思惑があり、そのために彼らが必要という話らしい。目的をはたすためには魔法でクラスメイトを洗脳したり、邪魔になった騎士団の団長「サラン・ミスレイ」を暗殺したりと、なかなかにあくどいことをする。
サランは晶にとっては恩人のような存在。晶が強力なステータスの持ち主であることを黙っておいてくれるばかりか、この世界について詳しく教えてくれるという男だ。なぜか異世界、つまり晶が元いた世界にも強い興味を持ち話を聞きたがったりもするし、かつてそこから召喚された勇者に対して思い入れがある様子を見せる。

そんな彼が国王の差し金により命を落とすのだが、洗脳能力によって晶が犯人に仕立て上げられ国を追われてしまう。晶の最終目的は元の世界に戻ることだが、サランの敵討ちも目的の1つとなる。
ちなみに洗脳されたクラスメイトについては、「勇者」である「佐藤 司(さとう つかさ)」をはじめ、何人かは正気を取り戻しているため魔王討伐への旅に出る。晶が濡れ衣を着せられたことも理解しているし、自分たちの実力が彼に遠く及ばないことも気づき、経験を積みながら旅を続け晶との合流を目指すという流れだ。
この手の展開だと「主人公 VS その他のクラスメイト全員」になりがちなので、新鮮に感じた部分。また、主人公以外のパーティーの状況も並行して描かれそうで興味深い。

なお、晶の旅に同行するのは、エルフの姫である「アメリア・ローズクォーツ」と、魔王の部下であるネコ型魔物「夜(ヨル)」。アメリアはいわゆるチョロイン。男に免疫がないせいかもしれないが、すぐ晶にホレられてしまう。ヨルのほうはサイズを自由に変えられる黒猫で、見た目もカワイイのでマスコットとして優秀だと思う。
暗殺されたサランについては、実は生きている説を推してみたいと思う。第2話で退場するにはキャラが立ち過ぎているし、そもそも彼が本当に根っからの善人であるという点も疑っている。キャストが「諏訪部 順一」ということもあって、『スパロボZ』シリーズの「アドヴェント」に通ずるモノがあるからだ。
最後に気になった点について。正直、主人公の「影が薄い」という特性が「暗殺者」を付与するためだけになっているし、その「暗殺者」自体も「人を殺さない暗殺者」というよくわからない存在になりそう。ソコが不安でもあり注目しているとも言える。

他にはキャラクターデザイン。オジサンを自負している私から見ても、やや古臭さを感じた。色使いなども現代風とは言い難いので、しっくりこないという方もいるかもしれない。ただ、他作品と比べると差別化にはなっているため個人的にはアリではある。
ランキングにするかは別としても、今のところ今期アニメの中では上位に位置している思う。



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