
うつ作品とか言われてるけど?
色々な意味で初見が一番楽しめる気がするので、ストーリー解説は省くことにした。
確かに目をそむけたくなるようなシーンや、
精神的にキツイと思われる描写はある。
そこで見るのを止めてしまった人にとっては、
うつ作品と言われても仕方ないと思うし、
すべての登場人物がハッピーな結末を迎えるという物語ではない。
ただ、ヒドイ目に遭った人物にある種の救いが用意されていたり、
亡くなった人の意志を別の人間が継ぐような描写があったりと、
希望を感じさせるような展開もかなり多い。
何よりもいろんな意味で前しか向いていない主人公のおかげで、
ネガティブな雰囲気はあまり感じない。
世界観の細部に至るまでの作り込みが見事で、
ファンタジー作品でありながら、
ページから生々しさすら感じるので、
現代の傑作であるのは間違いないと思う。
食わず嫌いで損をしてしまっている可能性はあると思うので、
試食ぐらいはしてみても良いのでは?
……口に合わなかったらマジで申し訳ない。
原作、アニメ、どちらから入るのがオススメ?
作中の小道具や生き物の生態など、細かな設定まで解説してくれるので、
世界観をスミズミまで堪能したいのであれば、やはり原作がオススメ!
ただ、固有名詞もそこそこ多く独自の世界観が描かれるので、
ストーリーの流れだけを追っていきたい人は、
アニメのほうがわかりやすいと思う。
キャストも合っていて出来がいいため、
すでにどこかの動画配信サービスと契約しているのであれば、
アニメから入るのもアリ。
アニメ「第1期」に関しては多くのサイトで見られるので、
自分が契約してるサブスクをチェックしてみてはどうだろうか。
12巻のレビュー!
前回の11巻のラストで一瞬だけ顔見せした「神秘卿・神秘のスラージョ」と、
本格的に交流が始まり、彼女の人物像も見えてきた。
キャラクターデザインも印象的だが、中身も濃くてイイ感じ。
ドチンピラみたいなナリと評されるだけあって、
ガラは悪いが頭が切れて、抜け目がなくカリスマ性がある。
今回、間接的ではあるが、
「“ボンクラ仮面”ボンドルド」と、
「“クソ不動”オーゼン」についても触れられている。
白笛は誰も彼もが底は見せていないにもかかわらず、
強烈な個性を備えており妙に引き付けられてしまう。
つまり、白笛そのものがアビスのような魅力があるのだ。
スラージョがアニメ化される際に、
どんなキャスティングをされるのかワクワクするし、
未登場の白笛「先導卿・選ばれしワクナ」も
どんな人物になるのか非常に楽しみ。
アクションシーンを描く時のスピード感や迫力は増しているし、
カメラアングルも独特ではあるが見やすくはなっている。
偉そうな言い方になってしまうかもしれないが、
「マンガの描き方」が上達しているような気がする。
このままのペースで行くと、
次巻13巻はおそらく一年後ぐらいだろうか?
一応、シリーズ続編のアニメ化は決定しているようだが、
さすがにあと1~2年では話のストック的に難しそうだ。
いずれにせよ作者には健康に気を使っていただき、
可能な限りこの世界を描き続けていただきたいと思う。
毎度こんなことを書いてしまっているが、
自分がそれなりの年齢になると書かずにはいられないのだ。
ファンも作家も楽しく人生を過ごすために、
できるだけ自分の身体を大事にしてほしい。
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