
※今回はブログ版とYouTube版で、若干言い回しが異なる部分があります。
本当はブログ版の音声を動画にしようと思ったのですが、
そちらの音声データが破損してしまいました。
おおすじは変わっていませんが、一応お知らせしておきます。
●作品概要
マンガ『Lv1魔王とワンルーム勇者』9巻
著者:toufu(とうふ)
発売日:2023年8月1日(火)
●全体構成
まずは全体構成から。
表紙は8巻の終盤で勢ぞろいした、
勇者パーティーの4人がバッチリと決めています。
ポーズや仕草にそれぞれの個性というか性格が出ていてイイ感じ。
さりげなく僧侶・フレッドの下に幽霊がいるのも見逃せません。
「第45話」から「第48話」の4話を収録しており、
物語の舞台が地上から魔界へと移っていきます。
それぞれのエピソードを簡単に説明します。
●第45話 勇者の白状
勇者・マックスのかつての仲間たち、
僧侶・フレッド、戦士・レオ、魔法使い・ユリアの3人から
詰め寄られるシーンから始まります。
話をするため野営の準備をしますが、
料理担当の人物に妙に納得してしまいました。
たしかに誰が一番得意そうかと聞かれたら、
そうなってしまうような気がします。
ユリアが夫や子供たちに電話をするシーンでは、
仲間の男3人も会話に交ざりますが、
その様子が親戚のおじさんのようでもあり、
ほほえましかったです。
彼らが唯一の家族持ちであるユリアに気を使っており、
仲間として大切にしているように見えました。
一息ついて落ち着いたところで、
仲間たちから地上で魔族と戦っていた理由を
改めて追及されるマックス。
観念して事情を話すも、
その女々しい理由に大笑いをする、ほか3人。
この時の様子が長年の付き合いのある
気心の知れた仲間ならではという気がして
本当に良かったです。
また、マックスの事情を知った上で協力を了承する態度が
三者三様で各人の性格が出ていて面白かったです。
ただ、自分が魔界に向かっている理由について
肝心な部分を明言していないのは、
マックスの潔くないところかもしれません。
この時点では言わないほうがいいとも言えますが……。
●第46話 魔を蝕むものたち
なぜ魔王が変化してしまい暴走するに至ったか?
そのきっかけとなるエピソード。
45話から少し時間がさかのぼり、
マックスがアスタロトに敗北して
数日が経った頃の話。
マックスと離れ離れになってしまい
意気消沈の魔王が描かれます。
後ほどマックスへ協力を仰ぐことになる、
ドラゴンのベヘマスが謁見に訪れます。
彼女とのやり取りの中で、
マックスとの楽しい日々を思い出し、
さらに落ち込んでしまう魔王。
ベヘマスの真面目系にも関わらず、
空気の読めないポンコツ具合がたまりません。
また、魔王様の第三の目もそうですが、
ベヘマスの人間状態である時のドラゴンの兜が、
本人の感情と連動しているのがカワイイので、
そのあたりも注目してほしいです。
●第47話 勇者再び魔界へ
仲間をともなって再び魔界へ訪れたマックス。
しかし、そこは以前来た時とは異なり、
お城を中心に血色のイバラが張りめぐらされた、
禍々しい景色に変貌していました。
幸い町には無事なお店もあり、
マックスの汚れた格好を整えることに。
某クエストシリーズの主人公を連想させるような、
勇者然とした装備がことごとく似合わないのはご愛敬。
城へ向かう道中、協力的な魔族のおかげで
マックスの新しい剣を手に入れることができました。
都合の悪いことを隠しているマックスが
仲間たちにちょいちょい突っ込まれる様子は笑えますが、
肝心な部分がバレた時にどのようなリアクションをされるのか?
楽しみでもあり、怖くもあるところです。
●第48話 激闘!魔王城
魔王城へ足を踏み入れて、
本格的に魔族とのバトルが開始。
さまざまな種族のモンスターが現れ、
迫力あるバトルが楽しめる回となっています。
おびただしい数の魔族が押し寄せてきますが、
さすが人間界最強の4人だけあって、
兵団筆頭以外の魔物に関しては物ともしません。
強敵が現れても、それぞれの役割分担をこなし
見事なチームワークによりそれらを撃破していきます。
最終的にイバラの中心部へたどり着いた一行。
そこでは何が待ち構えているのか? という感じで今回は締めくくります。
●感想
まず、勇者パーティーの絆と強さを感じた巻でした。
個々人が強いという描写は今までもされていましたが、
4人揃った時の安心感というか、
なんとかなりそう感がビシバシ感じられました。
軽口を叩き合いながらも
お互いを信頼している様子が見て取れるため、
それぞれの性格や戦い方を知り尽くしている感じがよかったです。
パーティー内で紅一点であるユリアが結婚した相手が、
仲間内にいないようなタイプの男性というのも、
個人的にはリアリティを感じられたポイント。
また、魔族側の事情も少しずつ掘り下げられて、
それぞれの性格や個性が見えてきました。
まだまだ活躍の場がありそうな四天王はもちろんですが、
女性の魔物たちの活躍も見逃せません。
お手元に1巻がある方は、
ぜひ第5話を改めて読んでいただきたいのですが、
魔王がマックスに魔族の女性をアテンドしようしたエピソードがあります。
そこで登場した「魔の眷属 美女 ポートレート集」に
名前や種族などのほかに簡単なプロフィールが載っていますが、
そちらを参照しながら読むと、なかなか面白いかもしれません。
このキャラクターが嫌っている人物はもしや?
キミの趣味ってそんななの?
など、それぞれの女の子たちに
新たな魅力を発見できることでしょう。
●イチ押しの一コマ!
わたくしモーリーが本作を読んで、
印象に残った一コマについて語ります。
お手元に本作をお持ちの方は、
ページと照らし合わせて
楽しんでいただければと思います。
まず1つ目22ページの大ゴマ。
今回の巻でもっとも平和な一コマ。
食卓を囲んでというシチュエーションもとても良い。
かつてはこんな風に旅をしていたんだなぁと感慨深くなります。
2つ目48ページの中段のコマ。
セリフに愛情が感じられて嫁感がすさまじい!
この一連のシーンでは、囚われの姫みたいに見えますよね?
3つ目117ページの2コマ目。
とある魔族と相対した時に、
レオが自分の部下である「あねご」を
連想してしまったシーン。
見事な腹筋やさっぱりした感じの性格など、
雰囲気としては似てるのでわからなくはないですが、
本人にバレたら怒られそうな気がします。
ボクとしてはこんな感じですが、
みなさんのイチ押し一コマがあったら
ぜひ教えてください!
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