
※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
ざっくり感想!
触手を持った巨大ヒルコである、
アンジュラスとの戦いに終止符が打たれた。
マルが捕らえられてしまい、
ここからどう挽回するのかと思っていたが、
意外な助っ人のおかげで決着がつくという流れになる。
そして元高原学園の副園長であり、
現復興省の主任である青島裕子(あおしま ゆうこ)の口から、
高原学園、つまり『天国』について語られる。
マルやキルコに向けて話しているせいか、
青島の話が非常にわかりやすく、
若干内容を忘れていた私にはイイ感じの復習になった。
ただ、マルが持っていた薬品の詳細はわからずじまいだし、
新たな事情が判明したというよりは、
読者的にはこれまでの経緯を整理してくれたというニュアンスが強い。
次の目的地へ出発することになった2人。
青島の計らいにより道案内役として、
AIを搭載したロボットを同行させてくれることになったのだが、
コイツの名乗った名前がなんと「ナタ」。
一瞬ピンとこなかったが、
これは「三倉まなか」の名前が与えられる前の少女の名前である。
彼女は上仲園長に脳を移植されてしまったので、
元の人格はどうなったのだろうと思っていたが、
このAIに移植されているということだろうか?
単に名前だけが付けらているのかもしれないが、
今のところはなんとも言えない。
個人的にマルの面倒を見ていたミクラさんの人格は、
上仲園長だけではない気がしているので、
彼女には元々の人格が残っていたのではないかと考えている。
キルコに関しては相変わらず
頭が切れるし頼りになるには間違いないが、
女の子っぽさが進行しているように感じられた。
脳が春希であるのは間違いないが、
使用する五感は桐子のもの。
つまりに何に触れたとしても、
女性の肉体を通しての感覚になってしまう、
というニュアンスなのかもしれない。
ほかには稲崎露敏(いなざき ろびん)の過去エピソードが描写され、
妹が1人いたことが判明する。
妹のことはかなり大事にしていたようだが、
孤児院時代の描写では露敏が連れていた様子はなかったハズ。
今一つ目的が見えてこない人物だったが、
彼女の存在が関係ありそうだ。
というか家政婦の市原さんの顔に見覚えがある気がするが、
正直、以前の巻を読み直していないので気のせいかもしれない。
私の見落としがあるかもしれないが、
最後のマンガ家のエピソードは、少々不明な部分があった。
片桐ポルカとは異なり、美人先生の毛沼吾作(けぬま ごさく)は、
ぶっちゃけた話、盗作をしていたというオチで間違いないと思う。
ただ、そうなると毛沼吾作の年齢が気になるところ。
彼女は片桐ポルカが子供の頃から描いていたようだが、
あの容姿で結構な年齢だったりするのだろうか?
それとも2代目とかそういうことなのか?
とりあえず全体の感想としては、
実際のところ結構人間のドロドロした部分を描きつつも、
適度にコミカル描写を入れてくれるので、
さらりと読めるところは流石の一言。
次回11巻の発売は「2024年9月頃」を予定しているらしい。
またしても半年以上待たなくてはならないが、
非常に満足できる内容だったので、
楽しみにしながら待ちたいと思う。
コメント