【マンガ】『からかい上手の高木さん』20巻レビュー

※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。

ざっくり感想

中学生の「西片」と「高木さん」の日常を描いたラブコメで、
一枚うわての高木さんにより西方がからかわれてしまう、
というシチュエーションが主に描かれる。

ただ、彼女のそういった言動に関しては、
西片への好意から来るものであるというのが読者にはバレバレで、
気づいていないのは西片のみといった構図。

からかわれる側の西片も高木さんの手のひらで
踊らされる状況をくやしく感じながらも、
この関係を悪くないと思っている。

正確に言うと西片のほうも高木さんへの好意を持っているのだが、
彼のほうが子供なのでその気持ちを自覚していないというのが正しい。

今回の最終巻では、それを自覚した西片が……!?
という展開が描かれることになる。

基本的に一話完結型で物語が進んでいくが、
中学生の日常という限定的なシチュエーションの中で、
毎回、手を変え品を変え「からかい」を見せてくれたのは見事だった。

日常系のラブコメに分類されるので、
決して一気読みするようなタイプの作品ではなかったが、
毎巻楽しく読むことができたし中だるみしたという印象もない。

何よりきちんと完結されてくれた点を評価したいし、
その終わらせ方がキレイだったので非常に満足がいった作品。

初期から比べると作者の方の絵柄が、
かなり変わっているという点も特徴の１つ。

見た目がかわいらしくなったせいか、
途中から西片も高木さんも中身が子供っぽくなった気がする。

これはこれで微笑ましく読めたので不満は無いのだが、
１巻の頃のちょっとお姉さんっぽい高木さんも個人的には捨てがたい。

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アニメのほうも見やすいため日常系ラブコメが大好物で、
また見たことがない方はぜひお試しいただきたい。

まとめの感想について。
高木さんのからかい方が絶妙という点もあるが、
西片の素直なリアクションありきの作品だと思うので、
本作の裏タイトルは『からかわれ上手の西片くん』だと言えるだろう。

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