
※人名、組織名などは敬称略でお伝えしております。
作品概要
著者:由田果
レーベル:少年サンデーコミックス
シリーズ名:君と悪いことがしたい
発売日:2023年01月18日
出版社:小学館
ざっくり感想
主人公の綿谷まもり(わたや まもり)は、
主体性がない性格をしているせいで、
雑用を押しつけられてしまうという日々を送っていた。
そのため正義の味方に何度倒されても、
己の野望を果たすまで立ち上がるという悪役に、
幼少期から憧れを抱くようになっていたのだ。
そんなある日、クラスメイトの藤 奏志(ふじ そうし)により、
「学校のプールの水を抜く」という悪事に加担させられてしまう。
自分自身でもプールの授業を中止にしたいと思っていたが、
そんなことは絶対にできるはずもない、と考えていたまもりにとって、
奏志の存在はかつて憧れていた悪役と重なって見えた。
自分でも悪役になりたいと考えたまもりは、
「藤くんと、悪いことがしたいです。」と申し出ることになる。
背が高くナイスバディだが、地味で気弱な綿谷まもりと、
背が低くきゃしゃで、生意気そうなお坊ちゃまである藤 奏志。
2人が繰り広げる「悪いこと」をコミカルに描いた作品。
まもり視点で物語が進んでいき、
彼女の心情などが詳しく描かれるため、
基本的に女性主人公の物語。
奏志の言動に一喜一憂する
まもりが魅力的に描写されているので、
その点に注目してほしい。
性格的にもビジュアル的にもギャップのある2人だが、
性格や抑圧された環境のせいで、
自分自身のやりたいことができなかったという共通点がある。
そんな2人がどのように距離を縮めていくのか、
非常に気になるところ。
現時点では女性であるまもりより、
男性である奏志のほうが抱えている問題や、
解決しなければならない悩みが多い印象。
奏志の病弱という属性も相まって、
彼がヒロインのように見えなくもない。
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